不倫慰謝料の相場は子供がいる場合どう変わるか

慰謝料・法律

「子供がいると慰謝料が増える」は本当か

不倫発覚に悩む女性の表情

不倫が発覚したとき、「子供がいるかどうかで慰謝料の金額は変わるのか」という疑問を持つ方は少なくありません。結論から言えば、子供の存在は慰謝料額に影響する要素の一つではあるものの、それだけで金額が自動的に決まるわけではないのが実情です。

不倫慰謝料の相場は、婚姻期間や不倫の継続期間、精神的苦痛の程度など複数の事情を総合的に考慮して判断されます。子供がいる場合は、家族への影響という観点からその苦痛がより深刻と認められることがあり、相場の幅の中でも上積みされるケースがある、というのが一般的な理解です。ただし「子供がいれば必ずいくら増える」という明確な基準があるわけではなく、個々の事情によって結果は変わりえます。

不倫慰謝料の一般的な相場感

慰謝料の書類を確認する女性

不倫(不貞行為)は法律上、配偶者に対する不法行為として損害賠償請求の対象になります。e-Gov法令検索で民法709条・710条を確認すると、他人の権利・利益を侵害した者は生じた損害を賠償する責任を負うこと、また財産以外の損害(精神的苦痛)についても賠償が認められることが明記されています。不倫慰謝料はこの規定を根拠とするものです。

実務的な相場としては、離婚に至るケースで100万円〜300万円程度が一つの目安として語られることが多く、離婚しない場合は50万円〜150万円程度が相場とされています。ただしこれはあくまでも一般論であり、実際の交渉や裁判では個別の事情によって大きく異なります。「相場の幅」はあくまでも出発点であり、最終的な金額は個別の事情によって上にも下にも動きます。

子供がいる場合に慰謝料が増額されやすい理由

子供を持つ母親が一人で考え込む様子

子供がいる家庭で不倫が起きた場合、慰謝料が増額方向で考慮されることがあるのにはいくつかの背景があります。

一つは、子供への精神的影響という観点です。不倫が原因で離婚に至った場合、子供は片親との同居を失うことになります。この点は被害配偶者が受ける精神的苦痛の深刻さを裏付ける事情として考慮されることがあります。もう一つは、婚姻の実態と家族形成への期待という観点です。子供がいるということは婚姻関係が一定期間継続し、家族としての生活基盤が作られていたことを意味します。そこへの侵害として、損害の大きさが評価されやすいのです。

とはいえ、子供の存在だけが孤立して判断されるわけではありません。子供がいるからといって自動的に高額になるのではなく、他の事情との組み合わせで総合的に判断されます。たとえば不倫期間が短く、精神的苦痛の証拠が乏しい場合には、子供がいても増額幅は限定的になることがあります。

慰謝料額を左右する他の主な要素

証拠書類を前に困惑する女性

子供の有無以外にも、慰謝料の金額を左右する要素はいくつかあります。請求する側・される側のどちらにとっても、これらを理解しておくことは状況を正確に把握するうえで役立ちます。

不倫期間の長さ:交際が数年にわたるケースと、短期間の関係では評価が異なることが多いです。
不倫の頻度・密度:継続的な関係であったか、偶発的なものかという点も影響します。
婚姻期間:長年連れ添った末の不倫ほど、精神的苦痛が深刻と判断されやすい傾向があります。
離婚するかどうか:婚姻関係が破綻して離婚に至る場合は、継続する場合よりも慰謝料額が高くなることが多いです。
相手方の態度:謝罪があるか、反省しているか、再発防止の姿勢を示しているかなども考慮されることがあります。

これらが複合的に絡み合うため、「子供がいるから必ずこの金額」という一律の答えが出にくいのが実情です。

読者が誤解しやすいポイント:「相場=もらえる金額」ではない

スマートフォンを見て悩む女性

慰謝料の相場についてよくある誤解の一つが、「相場=実際に受け取れる金額」だと思い込むことです。

相場はあくまでも交渉や裁判の目安であり、証拠の有無や請求の仕方によって最終的な金額は大きく変わりえます。たとえば、不貞行為を裏付ける証拠が乏しい場合には相手方に否認されてしまい、交渉が進まないこともあります。逆に、証拠が明確で婚姻関係への影響が大きいと認められれば、相場の上限を超えるような金額が認められるケースもゼロではありません。

また、慰謝料請求には時効があります。不貞行為および相手方を知ったときから原則3年が経過すると請求権が消滅時効にかかる可能性があります。「いつか請求しよう」と先延ばしにしていると選択肢が狭まることがあるため、この点も念頭に置いておく必要があります。

請求する側・される側それぞれの現実

相談室で一人座る女性

請求する側にとっては、正当な権利の行使として慰謝料を求めることは法律上認められています。ただし感情的な主張だけでは交渉は進まず、証拠の整理や法的な根拠の組み立てが求められます。どれだけ傷ついていても、それを法的に意味のある形で伝えるには一定の準備が必要です。

される側にとっては、請求された金額が必ずしも正当な額とは限らないケースもあります。たとえば既婚者であることを知らずに関係を持ってしまった場合や、既に婚姻関係が事実上破綻していた場合などは、慰謝料の額が減額されたり、そもそも請求が認められないと判断されることもあります。一方的に言われた金額を鵜呑みにするのではなく、自分の状況を整理したうえで対応することが現実的です。

どちらの立場であれ、感情だけで動くと後から後悔する判断をしてしまいがちです。自分の状況が法的にどう評価されるのかを冷静に把握することが、次の一歩を考えるうえでの土台になります。

弁護士に相談することで何が変わるか

弁護士相談後に安堵する女性

慰謝料をめぐる問題は、インターネットで調べた情報だけでは全体像が見えにくいものです。一般論として語られる相場が自分のケースにどう当てはまるかは、個別の事情を精査しなければ判断できません。

法テラスでは、費用の支払いが難しい方向けに弁護士費用の立替制度(審査あり)なども用意されており、相談のハードルを下げる仕組みがあります。弁護士に相談することで得られるメリットは、大きく分けて三つあります。

一つ目は、見通しの明確化です。自分のケースで請求が認められる可能性や、現実的な着地点の幅を、具体的な事情をもとに見立ててもらえます。ネットの相場情報とは異なり、自分の状況に即した判断軸を得られます。

二つ目は、証拠の評価と収集のアドバイスです。どのような証拠が有効で、どの程度の証明力があるかを専門家の目で確認してもらうことで、交渉の強度が変わることがあります。

三つ目は、交渉・手続きの代行です。感情的になりやすい相手との直接のやり取りを代わりに担ってもらえることで、精神的な負担も軽減されます。子供がいる家庭での不倫問題は、離婚・親権・養育費といった他の問題とも連動することがあるため、全体像を把握したうえでの対応が求められます。

自分の状況を一度、専門家の目で整理してもらうことが、感情と現実の両方に向き合うための一歩になるかもしれません。

この記事を書いた人

サレ妻、シタ男。編集部

サレ妻、シタ男。編集部

「サレ妻、シタ男」は、クアジュ合同会社が監修・運営する、不倫・夫婦問題の相談情報メディアです。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談や専門的な助言に代わるものではありません。具体的な状況については、弁護士・探偵事務所などの専門家にご相談ください。

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